金曜の早朝は風もなく青空が広がり、西の空には白い満月が、東の空には赤い太陽があった。 南から大きな台風の渦が近づいているとは思えないくらい穏やかだ。 午前中のうちに養生のための材料を買いにホームセンターへ行く。 オープン前にはすでに駐車場がいっぱいになっていた。 窓ガラスを守るためのベニヤ板もシャッターが開かないように抑えるための土嚢袋もどんどん無くなっていく。 店内では買い物を急ぐ人たちの様子をテレビカメラが取材していた。 食材もどんどん無くなっていく。お店のスタッフさんも大忙しだ。 僕らは全く忙しくならないのでちょっとだけうらやましい。 仕方がないことだ。最接近する明後日に備えて明日も準備をします。 どんなに慣れていても、今回は未経験の規模の台風、大都市のような混乱はないが、被害が最小限で済むようにみんなで気をつけましょう。 月曜にまた台風一過の青空を迎えられますように。 


エアコンが頑張って室温を抑えている音と、となりの介護施設の庭の草刈機の音だけが聞こえる静かな夏の午後。こんな日は誰も動きたくないよなと、来店がない理由を考える。

子供の頃の夢は「大人になっても夏休みがありますように」という事。一週間の休みとかじゃなくて丸々40日間の夏休みだ。引退してしまえば叶わないこともない。ただ働かないと食べていけないから本当に夢の話だ。

お店を開けて働いてはいるが、暇でのんびりしてるから実際休んでいるのとそう変わらない。気分は夏休み。どこか遠くへ旅行しなくても、真っ青な海を眺めることができるし、もくもくと広がり、刻々と変化していく入道雲は見ていて飽きない。毎朝、子供と一緒にラジオ体操に行く。まだ眠くて目がぱっちり開かないけれど、朝日が透ける木陰で早朝の空気の匂いをかぐのは気持ちいい。また明日ねって手を振り、友達と別れて帰る頃には頭上でセミの合唱が始まっている。

子供が野球チームに入ったおかげで練習に付き合ったり、試合の応援に行ける。自分の子が試合に出ていなくても、先輩のお兄ちゃんたちのホコリまみれ、汗まみれ、悔し涙まで流して、ぐしゃぐしゃになった顔をみて胸を打たれる。純粋に熱くなって楽しめるなんて最高だ。

子供の頃に覚えたアイスコーヒーの味。砂糖がたっぷり入ったインスタントコーヒーをポットに入れて冷蔵庫に冷やしてあった。「飲みすぎると鼻血でるからね」と母親に脅かされながらそうっと冷蔵庫から出して飲むのが好きだった。昼間にこっそりビールを飲もうと冷蔵庫を開けるとき、ひんやりした空気と共に思い出す。

2020もちゃんと夏休みがやってきた。長い休みがなくても、その気分で過ごせばいい。宿題や課題も自分で勝手に作る。そして大人になった僕の特典は休みが終わる憂鬱さがもうないってことだ。





幸い、休業要請の対象にもならず、店を開けることができている。
コロナウイルス拡大防止のために、より安全を期すためには休んだほうがいいのだろう。
スーパーのように食料品や日用品を扱っているわけではないから、それこそ不要不急だ。
奄美で感染が確認された翌日、普段通りに掃除をして開店準備を終えた店内で、これからどうすれば良いかと考えてるときにドアの向こうに人影が見えた。若い男性が一人、恐る恐るこちらを見ている。マスクをしていなかったからか、なんとなくぶらりと立ち寄った風にみえたからか、僕はとっさに窓越しにお断りしてしまった。「すみません、コロナの影響で休業してるんです」と。
「やっぱり、そうですよね」と帰っていく後ろ姿に、ものすごく後悔した。
わざわざ遠くから訪ねて来たのかもしれない。勝手な想像だが、例えば、今日が記念日か何かで大切な人へのプレゼントを探しにとか、ずっと気になってしまった。
自分が移ることも他人に移してしまうこともしっかり恐れて注意しないといけない。
だけど・・・
前回のblogでお客様を嫌うことはありませんと言ったくせに。
猛烈に反省。
その後、いらした何組かのお客様とはお互いマスクをし、窓や入り口は開けたまま、きちんと距離をとってお話しをした。
嬉しそうにお買い物をする姿を少し離れた位置から眺め、幸せな気持ちになる。
だから尚更、少しでも残念な思いをさせてしまったお客様に対して本当に申し訳ない気持ちになる。
改めてお詫びします。是非またいらして下さい。

うちは5の倍数が定休日としつつも用事があって休まなければいけない日以外は営業しているので実質不定休です。

不要不急の外出や濃厚接触を避け、コロナの拡大を防ぐため、店を閉めなきゃいけない、開けていてもお客様はいらっしゃらないだろう。頭でわかっていても心が落ち着かない。仮にお金の心配がなくても店を閉めることには抵抗があるのだ。

昨日は5の倍数20日で平日だったから休んでもいい、休もうと思えた。家族で人のいない場所へ出かけた。基本、島は外なら密にならない場所はたくさんある。青空の下、新鮮な空気を吸ってリフレッシュする。自分のストレスよりも家族のストレスが気になる。

「おとうさん、うちお金大丈夫なの?100万円はある?」

小学校四年生に心配される。

「う、うん(笑)。それぐらいはあるよ」

銀行の融資のひとに通帳みせろと言われるような気分。仮に100万あっても売り上げが0なら2か月しか持たない。決して贅沢な暮らしをしているわけではない。うちは店の家賃はないが、事業資金としての借り入れがある。せめてその分はしばらくの間支払いをストップし、通常営業に戻った際に支払いを続けるようにしていただけたらどんなにありがたいか。

店は密を避けるよう、窓を開け、マスクを着用し、消毒液を用意しています。普段からお客様が重なるようなことは稀ですが、もしもその場合は入れ替えでお願いいたします。充分距離をとってお話します。見えないウイルスに対しては正しく恐れますが、お客様を嫌うことは決してありません。

いつものようにたくさんお話したいのが本音です。

朝から悩みに悩む。
昨日の夜の時点で、もう休むしかない、明日から期限を決めないで休業だ、これ以上奄美で感染を広げないため、自分と家族を守るため!・・・と決めたのに。

一日だけ休むのは耐えられる。
でも、いつ再開できるかわからない休みに入るのはとても辛い。

とりあえず店に行ってみる。あるいて30秒だし。ホコリよけの幕(シーチング)を外す。窓を開けて掃除機をかける。近くで鳥の鳴き声が聞こえる。このまま普通に営業できるのにと思う。しかし・・・


この朝のルーティンも、人前に出るための格好も毎日続けよう。
いつ普通に戻ってもいいように。



何の自慢にもならないが、お金がないことには慣れている。

 商売がそう簡単にはうまくいかないことも知っている。 

会社員として給料をもらっていた時だって、売れないときの苦しみは何度も経験してきた。 

コロナの影響で売り上げが落ちたと心配されるのはなにも飲食店や観光業だけじゃない。

 ファッション業界(あえてこういわせてもらう)だって大変なのだ。もともとコロナがなくても不況だし。

 まずは元気に生きていくこと。しっかり食べてゆっくり寝て健康で暮らすこと。 おしゃれは二の次、三の次だ。仕方ない。

 着るもので気分が上がるのを知っている。 春になったら、夏になったら、秋になったら、冬になったらこんな服を着たい。街に出かけたい。海や山に遊びに行きたい!! その思いが消えて無くなるなんてことはありえない。 

(これからの主流は部屋着になったりして。芸能人がインスタで投稿した服が可愛いーってなって通販で取り寄せるみたいな。なんでもビジネスチャンスにしちゃうからな) 

それでもいい。部屋の中で着る服こそ着心地よくてリラックスできて、かわいいほうがいい。

 おしゃれの熱はずっと冷めないでいてほしい。

(表面的には)のんびり穏やかな一日。換気するために窓を開け放ちたいが、どこかで燃やしているゴミが風に乗り、灰となって降ってくる。 腹立たしいがまさかここまで飛んでくるとは思っていないのだろうなと簡単に許す。仕方ない、まぁいいか。

 対岸の火事のような気持で見ていたニュースがどんどん近づいてきて影響を受けまくる。 今までさんざんウエルカムだった観光客にどうか来ないでくださいと、そんなのんきに笑ってタバコ吸いながらウロチョロしないでくださいと思ってしまう。

 頑張って働いてきたのはお金を稼ぐためだと、現実的にはお金が大事でしょ?と突き付けられ、このままでは1円も入ってこないので生活できない。どうか助けてくださいとなる。 

人間は一人では生きていけない。寄り添い、助け合って生きていくものだ。きっとお金よりも大切なものがある。 しかし、もう近づいてはいけない。助けようとするものが巻き込まれる。(ここでゾンビはNGワードだろうな) 

試されているのだろうか。人間に与えられた試練。 こうなるのでは?と予測ができても、こうなったらいいのになは、ならないだろうなにあっさり負けてしまう。 凝り固まった頭の大人たちよりも純粋な子供たちのほうが正解を知ってるような気がする。 


午前中は子供の宿題に付き合う。

 あまりのでる割り算の問題 

76ページの本があります。一日9ページずつ読みます。読み終わるまで何日かかりますか?

 答えとわけを書きなさい。 とあった。 

「おとうさん、わけってどういう事?なんて書けばいいの?」 と聞いてきた。

 割り算だから76÷9=8あまり4

 答えは9 わけは9ページ×8日で72ページ 4ページ余るからあと一日足して9日 

・・・が正解だが 

「答えは8 わけは8日目に残り4ページあるけど結末が気になって我慢できずそのまま読み続けたから! で、いいんじゃない? そっちのほうがハナマルのように思うけどな。わざわざわけを聞くのはそういうことだろう」 と、言ったら 

「もう!学校の宿題にそんな笑いをとるとかバラエティな要素いらないから!」 と却下された。

稼がなければならないはずの三連休が終わる。 晴れた日の翌日にどんより重たい雲、そして雨。泣きたいのはこっちだ。 じっと我慢の日々が続く。 夜中に目が覚め、二度寝してぼーっと起きた朝、子供部屋にランドセルと制服、上履き入れなどが用意してあった。 やっと学校に行けるんだ。給食もあるらしい。 僕は子供の頃、日曜や連休が大好きだったけれど、それは平日という普段があればこその特別なものだったからだ。 ほら学校に行かないと大好きなあの子にも会えない。 日常が恋しくて赤木名の『豆と麦』に珈琲豆をいただきに行く。 コータ君は相変わらず忙しそうだったけれど、待つ間、幼稚園を卒業したばかりのしおちゃんが相手をしてくれた。 56歳と6歳が並んでベンチに腰掛ける。 「しおね、きのうオトナになっちゃったんだよ」 「!!どういうこと?」 「あのね、おばあちゃんがオミヤゲで買ってきてくれたこーきゅーなおかしといっしょにコーヒーのんだの。ちょっとだけミルクいれて」 なるほど(笑) コーヒーで大人気分か、いいね。うちのチビは、僕がビールをぷはーって飲むのをやってみたくて缶のサイダーで真似をする。 「ボクはもう大人だから反対に子供になってみたいけれど、どうしたらいいかなぁ?」 「うーん、いっぱい遊ぶ!!」 しおちゃんがまだ生え変わらないちいさな歯をみせてニッと笑った。 「ミルクと言えばコーンフレークにかけるのが美味しいよね、食べたことある? それからご飯に卵かけたり、お味噌汁ぶっかけるのも美味いよね? しおちゃんのお父さんもよくやるでしょ?」 「そんなヘンな食べ方したらもったいないじゃん。本当のおいしさがわからなくなるよ。そんな食べ方するのはこどもー!!」

今日から学校が休校になった。

 休みの間はお父さんが先生になる。課題でもらってきたプリントのほかに本読みや図画工作、音楽から体育まで苦手なものも楽しくなるチャンスだ。 実際、うちは店と自宅がくっついてるので仕事しながら子供のそばに居ることができるが、普通の家庭はそうじゃない。本当に大変だと思う。 学校があるからこそ安心して仕事に行けるのだ。日常の生活のありがたみを改めて感じる。 

そのコロナの影響がまだ無かった先々週末、4年生以下の児童のみで行われた野球大会。 「まずは楽しみながら、野球をより好きになってもらうのが趣旨なので、父兄の方もあまり熱くならずに応援を楽しんでください」 と大会のほうからコメントがあったそうだが、本人たちは真剣そのもの、空振りしたり、凡打でアウトになると泣いて悔しがる。 「一球ごとに監督のほうを見てね。指示を送るから」 打席に入った2年生のショーゴは言われた通り、その都度ピッチャーに手のひらを向け、待てのポーズをしながら振り向く。 でも肝心の監督が見ていない、じっと固まるショーゴ。 同じ2年生で外野を守るショートは練習でもフライを一度もキャッチしたことがない(多分)のに抜けたら大ピンチのシーンで前進しながら難しい位置でナイスキャッチ!ベンチを大いに沸かせた。 たとえファインプレイじゃなくてエラーだったとしても、間違いなくほんわか楽しい時間。

 子供は学校で学び、僕ら大人は社会に出て仕事をし、生活をしている。 週末はスポーツイベントや行楽、人が集まる場所が興奮や感動を生む。 平和な日常が一日も早く戻ってきますように。


天気が良いとそれだけで元気になる。 洗濯も掃除も楽しい。 去年の暮れに手に入れたネットワークアンプの上を手で払うと小さなホコリの塊が落ちる。 ついでにレコードプレーヤーやテレビのモニターも全部、手で撫でてきれいにする。やりながらこれ、むーじぃもやってたなと思い出す。 落ちたホコリの塊を掃除機で吸い取って、最後に手も綺麗に洗う。 珈琲が美味い。一人で晴れるベーカリーのクリームパン四つ食べてしまうか。 ってこれ実は紙で作った偽物。作ったのは晴れるのメグさんだからある意味本物。 明日の小学校の読書会で使う小道具なのだ。子供たちは「桃太郎」を、僕ら大人は「泣いた赤鬼」をやる予定。 一度リハーサルで絵本の原文をそのまま読んだらあまりに悲しいお話なのでシーンとなる。 そこで、その後の青鬼くんはどうなったのか、続きを書くことにした。自分よりも友達を思いやる心やさしい青鬼が幸せにならなくてはいけない。で、これからその脚本作り。 前からちゃんと書いてみたいと思っていたテーマだけれど今回は子供用なので短めの笑える内容に。 たくさんの人に見てもらいたいけれど、一番聞かせてあげたいのは今回の主役の三年生の子供たち。

一月は長かったなぁと思いつつ、ずっと一月が続けばいいのにと思った。

 毎年、年末も年始もお店を開けているが、お客様がいらっしゃらなかったらどうしようかと不安になる。 今年は特にそう感じていた。しかしありがたいことに毎日誰かしらいらしてくれた。 初売りの福袋や目玉セールがあるわけではなく通常営業なのに、本当にありがたい。

 今年の正月は島にしては珍しく天気が良く、晴れて気持ちの良い日が何日もあった。 「このまま暖かくなるのかしら」 「いえいえ、寒いのはこれからです。二月が一年のなかで最も寒いはずですよ」 と会話したのがこないだで、確かに今日は寒い。しっとりと霧のような雨が窓の景色を曇らせ、コンクリートの床や壁から冷気が伝わってくる。

 暦の上では立春で今日から春が始まり、新しいことを始めるのによい日だとアレクサが教えてくれた。 そうだ、日記をさぼり続けている。なるべく今日から毎日書いていこう。

 ずっと通りに看板出したほうがいいよと言われ続け、やっと作ったのが昨年の11月頃。 通り道、これ見て思い出してくれたらいいなと思います。 

2月も基本5の倍数がお休みですが日曜日など子供の試合などで急遽お休みするかもしれません。 その時はまたこちらでお知らせいたします。

 2020年もマイペースですがどうぞ宜しくお付き合いください。