小学校の運動会 家族走

転ばないようにカーブはゆっくり減速して入って、向こう正面の直線入り口からスピードを上げれば並んで走れるか、もしや交わすこともできると思っていた。甘かった。先を行くチビになかなか追いつけずそのまま10メートルくらいの差がついてゴールした。

小学校の校長で、同級生でもある誉(ほまれ)くんが「やっぱり高校の頃のようには走れないんだね。スタートする前に○○君のお父さんも走りは早いんだよと周りの中学生たちに言ってしまったけど、なんだか悪かったかな」と耳元でささやく。そうか高校の頃の雄姿を知ってくれているだけで嬉しい(笑)

息子に負けたのだから悔しくはない。ただもう少し見せ場は作れると思っていた。期待外れの結果に「○○君が足が速いのはお母さんに似たんですね!」と何人かの父兄に言われたらしく相棒が嬉しそうにしていたのがなんだか。。。。

あとでビデオで見たら僕の走りは全く宙に浮かんでおらず、まるでムカデ競争のようにすり足の運びだった。見えないボールでもドリブルしているかのよう。「お父さん、もっと走れるかと思ったけどがっかりだったよ」これには苦笑いで答えるしかなかったけれど、今書きながら、胸の奥で何かがチリチリと燃えているのがわかる。本当かな。